人生美味礼賛、でもヘビって食いではあるのかな
- 作者: 杉岡幸徳
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/06/19
- メディア: 新書
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もっとも、眼球料理だとかのいかにもなゲテモノ料理はなく、実際にどれも「これは食べれそうだな」というものが中心です。
もやしもんで一躍有名になったであろうキビヤックや、かの有名なザザムシ(水生昆虫の総称、現在乱獲を防ぐために捕獲には国土交通省の許可がいるそうです)の料理、あるいは土料理(郷土料理とかでなくまんま土の料理)や紙料理などが紹介されてます。
巻末には寄食セレクト101と称してカブトガニだのハエだの載ってます。
ザリガニ料理の味を「処女の裸身」とか言っちゃう著者はもっと評価されるべき。
僕はうつくしま福島出身ですけれども、まんじゅうの天ぷら(揚げまんじゅうではなく本当に天ぷら、そばに入れて食べるとおいしいそうで)食ったことねーや……。
ちなみに曰く「ヘビ飯」についても紹介されてました。
このなかで爬虫類飼いとして興味深かったのは、
「一九二五年刊行の『美味求真』を見ると、この頃の東京にはヘビ専門店が二百軒もあり、一ヶ月の消費量は四万三千匹、全国では一年に五百万匹ものヘビが食されているとある」(78ページ)
というものです。
大半が所謂民間療法としての消費ではあるものの、それでもうち3割は実際の食用だったそうです。
アオダイショウやシマヘビなんかはありふれた食材で、ジムグリは滅多にとれないから珍味だ、とかあったんですかね。