バー=ゾウハー三冊目&もう一冊
- 作者: マイケルバー=ゾウハー,Michael Bar‐Zohar,広瀬順弘
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/03/01
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肝心の謀略部分が、いかにもな人物がいかにもな行動をとり、まさかこういうオチなんじゃないよねという方向に真正面から突き進んでいくさまは、もはや様式美ですらありました。
ベレンコ事件をモチーフにした亡命劇を作中に挿入しているのは見事な使い方ではあると思いますが、それ以外は全体的に凡庸な作品。
これがかのル・カレのスマイリー三部作を抑えて人気を博したって本当ですかい?
バー=ゾウハーは結局はじめて読んだエニグマ奇襲指令が一番面白かったなぁ。
WW2ドイツの特殊作戦―恐るべき無法と無謀の集大成 (光人社NF文庫)
- 作者: 広田厚司
- 出版社/メーカー: 光人社
- 発売日: 2011/06/30
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国防軍情報部に端を発する高名な特殊部隊ブランデンブルグ部隊をはじめ、ポーランド侵攻のきっかけとなった自作自演のラジオ局・税関支所の襲撃ヒンデンブルグ作戦、幽閉されたイタリア首相ムッソリーニ救出に成功し、さまざまな活動から「ヨーロッパでもっとも危険な男」と呼ばれたオットー・スコルツェニーSS少佐の関わった作戦、最終的に失敗に終わったヴェアヴォルフ(人狼)部隊など、さまざまな特殊作戦の概要が含まれています。
「目的が手段を正当化する」というスローガンは恐るべきものではありますが、同時に抗い難い魅力でもありますね。
映画三昧
先週あたりネットの接続が不安定で困ってました。
しょうがないのでしばらく映画ばかり見ておりましたよ。
ヒトラー?最期の12日間?エクステンデッド・エディション<終極BOX> [DVD]
- 出版社/メーカー: 日活
- 発売日: 2006/11/10
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通常版はだいぶ前に見たんですが、そのころは登場人物がよくわからなかったもので。多少なりともナチス・ドイツへの知識も増えましたし、今なら違う視点で見れるんじゃないかと思いロングバージョンを購入です。
昔はヒムラーやゲッベルスはともかく、マルティン・ボルマンやシュペーアすら知らなかったからな……。
それはともかく、前半に出るヒトラー・ユーゲントのおさげの女の子カワイイですよね!
- 出版社/メーカー: ARC
- 発売日: 2009/11/24
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今ならアマゾンで500円で買えるぞ。はやくポチるんだ、間に合わなくっても知らんぞー!
食料も弾薬もろくにないのに、アンフェタミンだけはあるって嫌な状況です。
ラストも敗北した戦争への虚無感に溢れていて秀逸。
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2011/06/22
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僕はCG肯定派なんですが、やっぱり実機もいいですね。
冒頭のM24チャーフィーの行進間射撃や、ドイツ軍が防護のためにおいたトラックを戦車の無限軌道が踏み潰して乗り越えてくる様子は、実機ならではの迫力というか、やっぱり圧巻です。
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2010/08/04
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連合軍最大の失敗であったモントゴメリーのマーケット・ガーデン作戦を主題にした映画。
ヒトラー最後の12日間は予備知識がなくても雰囲気だけで見れたりもしますが、本作は「なぜマーケット・ガーデン作戦が無謀のうちに終わり、失敗したのか」ということが前提になっていると思います。
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2000/08/25
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やっぱりこの映画好きです。開始5秒で面白いとわかる映画は最後まで面白い。
軍人精神など存在し得ない。もはや必滅の道しかない、敗北しつつある軍というのはなんとも魅力的です。
ペキンパーの唯一にして無二の戦争映画。
ワンショットワンキル
- 作者: アルブレヒトヴァッカー,Albrecht Wacker,中村康之
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2007/03
- メディア: 単行本
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終戦後表舞台から姿を消し、高齢に差し掛かっていたゼップから当時の戦闘の様子を聞き取りし、筆者が補完したという特殊な内容となっております。
なので、たぶんにノンフィクションとは言い難い内容ではあります。無論、可能な限り公式記録と照らし合わせは行ってはいるようです。
東部戦線(独ソ戦ですね)はスターリングラードでの破滅以来、小さな勝利は重ねつつも、本質的には後退につぐ後退、敗北につぐ敗北の連続であるドイツ軍。
その第3山岳師団第144連隊に、わずか18歳のゼップは派遣されます。本来山岳師団は山岳猟兵の部隊ですが、負けがこんでいるドイツ軍はゼップを特別な訓練を施せずただの歩兵として補充しました。
はじめは軽機関銃手だったゼップ。敵兵からその火力ゆえに集中攻撃を受けやすく死亡率の高い軽機関銃手から「生き残るために」狙撃手となる道を選びます。
狙撃手の必要性を前線は意識しながらも、装甲兵器による電撃戦を重視する軍上層部。ドイツにはまともな狙撃銃が存在しなかったことからか、ゼップはソ連から鹵獲した狙撃用モシン・ナガンを愛銃としていきます。
華々しい戦闘記録でなく本人の体験に基づいた内容であるため、兵站の不足からくる下痢と体調不良、精密加工故にロシアの冬の大地で凍りつくドイツ軍火器、ドイツ軍ソ連軍双方が行う残虐行為、民間人に紛れるパルチザンの恐怖、勝利という名の夢想にすがる硬直したドイツ軍司令部、味方狩りに走る武装親衛隊、戦争法規を無視しての空軍機観測用の炸裂型B薬莢の狙撃銃での使用などが、当時の写真を交えて生々しく語られていきます(白黒ですが破壊された死体というショッキングな写真の掲示もあり)。
全編に渡り敗走の記録ではありますし、淡々と戦史を語るという内容ではありませんが、実際に戦争に参加し、生き延びたひとりの狙撃手の記録として大変興味深かったです。
あっという間に読破してしまいました。
なぜか誇らしげ
夜中めきめきという不吉な音で目が覚めてみれば、マラヤンブラッドが暖突と天井の隙間に今まさに入り込もうとしている。
おいおい隙間なんてなかったはずだろうと、2年近く同じ状態で飼っていてはじめて見る光景に、思わず動揺する僕。
怪我でもされちゃかなわんと思い引っ張り出したら、思い切り噴気音たてて不満げなマラヤン。
誰のためを思って引っこ抜いたんだよ……。
暖突は力任せにやられたためか、片側のネジが外れて宙ぶらりん。
マラヤンのあのなぜか誇らしげな、やり遂げた男の顔に呆然としましたわ……。それにしてもケージを引っ張り出してネジ締めなおすのが面倒^p^
マクロレンズは使い勝手が違うな……難しい。