日曜は書評の日と
うっかり先週言ってしまった気がします。
小説 馬車馬戦記 ディエンビエンフー大作戦 (あくしずレーベル)
- 作者: 富永浩史,速水螺旋人
- 出版社/メーカー: イカロス出版
- 発売日: 2010/01/05
- メディア: 新書
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1950年代、ソ連空軍のパイロット、マーシャ・カルチェンコ大尉は同志スターリンの命の下、軍事顧問団の一員としてフランスからの独立を目指すベトナムが起こしたインドシナ戦争へ送り込まれる。
だが、ベトミン防空軍が所有する航空機はわずか旧式機2機のみ。
どうする、マーシャ!? というのが基幹ストーリー。
僕は背景事情のインドシナ戦争についてはよく知らない人間なのですけれど、ちゃんと作中にフォローもあるんでなんとか読めました。
ベトナムに居残って独立派の近代化に協力した元日本兵の存在とか、なんでフランス側は外人部隊が前面に立たされているのかとか、当時防共のために活動していたアメリカとか、背景事情を知っていればもっと楽しめたんでしょうね。
国際情勢に翻弄されながら(いかにも官僚的対応をするソ連本国だとか)、貧弱極まる装備のベトミンをあっちこっちに駆けずり回りながら必死こいて支援していく、というのは面白くも大変ですなぁ。
戦争しているはずなのに、なんだか始終まったりしてるのは、原作の雰囲気ゆえでしょうか。
そこはかとなく百合風味な、ソ連ものにはお約束の政治委員もハラショーなのです。