不死鳥の剣
いつまで続くかわからない読書感想の日がやってまいりました。
- 作者: ロバート・E.ハワード,中村融
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2003/03/01
- メディア: 文庫
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ちょっと前の海外ファンタジーの再販ブームの辺りに出た海外のヒロイック・ファンタジーアンソロジーです。
日本独自のアンソロジーなんですけれども、収録されている作家がダンセイニ、ロバート・E・ハワード、C・L・ムーア、フリッツ・ライバー、ムアコック他となんだか異常に豪華な方々です。
実はダンセイニってぺガーナの神々くらいしか読んだことありませんでしたので、ちょっと得した気分でした。
巻末の解説には「ヒロイック・ファンタジーとはなにか?」という説明も収録されていますので、こちらも大変勉強になります。
タイトルになっている「不死鳥の剣」は、蛮人コナンの物語で、コナンが玉座についたあとで巻き込まれた陰謀劇での話です。
力技と運で事態を解決しているような気がしますが、それこそこの話の魅力なのでしょう。
コナンはシュワちゃんの出世作として知られる映画「コナン・ザ・グレート」でご存知の方も多いかと思います。
ちなみに僕は海外ファンタジーですと、ライバーの二剣士シリーズことファファード&グレイマウザーが一番好きでございます(ファンタジーの代名詞である「剣と魔法」という言葉はライバー発案です)。
北方出身の長身の蛮族と、魔術師くずれの小技がきく盗賊、という対照的な二人が、過去の出来事で負った心の傷故に偉大な魔術師にこき使われながらの、脅威に満ちたネーウォン世界の冒険譚は夢中になって読みました。
このアンソロジーに収録されている話はファファード&グレイマウザーの初めての話としては正直向かないと思いますけれど、ご興味がありましたらそちらもシリーズ通して是非。
表紙絵は不死鳥の剣と同じく末弥純さんの美麗なものです。